歴史的に繰り返す人間の姿が
とりわけ目についてしかたがなかった。
なんで世界ってこうなのだろう
心の底にずっとわだかまっていた。
その変わり目に
学んだ大人の自分として思う。
美味しい思いをしてきたのは
なのではなくて
だからだ。
嘘をつく者こそが
王道を歩く。
結果を出せてきたのは
ではなくて
だからだ。
暴力を使いこなす者こそが
上席に座る。
圧倒的なカネの前に
押しつぶされていくのは
のではなくて
作ってきた世界だからだ。
生命を踏みつぶした者こそが
利得を手にする。
なのではなくて
作ってきた世界だからだ
苦しみをより喚起した者が
他を動かす。
と思わされていた世界。
なのではなくて
世界を作ってきた人間が
いたということだ。
と観るならば
ここから作っていくことも
できると観ることができる。
もともとのやさしさ
もともとの生命力
もともとの喜び
そのような存在であると
観ることができるならば。
信じることができるならば。
満ちてあふれていることを
実感することができるならば。
同じ思いと力を信じて
響鳴させることができるならば。
大地に滲み込み地下水となり
やがて大きな水脈となるだろう。
荒涼の砂漠を潤していくだろう。
苦しみの大地に
小さな緑の芽が
ゆっくりと芽吹いていくだろう。
見たくはないですか?
なりたくはないですか?