「愛と光」を語るのに清く明るくなくてもいい・人間椅子【苦楽】から哲学する

フワッとキレイ、お花畑?

愛、光、自由、希望・・・

というと
どんなイメージが浮かびますか?

イラストや写真でいったら
明るい色調、光が輝き
壮大な宇宙、美しい自然・・

音楽でいったら
癒し、浄化、心洗われる
やさしく、穏やか、美しく壮大・・・

そんな世界観を
思い浮かべる人も多いでしょう。

つまりなんとなく
清く、明るく、軽やかなイメージ。

一般的に
「スピリチュアル」という領域には
そういったイメージがつきまといます。

だからなんとなく
フワッと女性的な感じがして
それを揶揄して「お花畑!」
などと言う人もいるのです。

確かにそれも一理。

しかし、それだけじゃないのです。

まったく逆もあるのです。

 

おどろおどろしく、硬質で
暗く、重く、絶望感さえただよう・・・

そんな表現によって、実は

愛、光、自由、希望

を語っている場合があります。

人間椅子の音世界

 

最近の人間椅子はまさにそれ。

結成30年の円熟ハードロック系バンド、人間椅子の今年8月にリリースされたアルバム「苦楽」は

ハードロックというテクスチャーと、人間椅子らしい「重い・暗い・怖い」の世界観によって

今という時代の「重さ・暗さ・怖さ」を見事に表現しつつも

その中にあって「愛、光、自由、希望」へと向かわせようとする非常な熱量とパワーがあります。

生命ある人間、愛ある人間の本質を解き放とうとする深い願いがあります。

ギター/ヴォーカルの和嶋氏の哲学的な思索の結晶が伝わってくるかのようです。

 

余談:私は人間椅子をデビュー当時のテレビ番組「イカ天」で見てた人。そこから幾年月、数年前に「まだやってたんだ!」とびっくりしつつ、その円熟のカッコ良さに痺れたものです。現在はヨーロッパツアーも行うほど海外での人気も高いバンドです。

 

(上記の動画「杜子春」はアルバム1曲めの名曲)

 

たとえばこのアルバム中のハイライトともいえる大曲「夜明け前」。

歌詞で言ってることは、まさに「スピリチュアル」の人が言っていることと同じです。

夜明け前 歌詞はこちら

 

この内容を「清く明るくフワッと系」の女性が発信したならば

そのまんまスピリチュアルリーダー、インフルエンサーのメッセージになり、多くの女性ファンを惹きつけるでしょう。

でも、そうではないところが面白さです。

 

人間椅子の音楽は

重い・暗い・怖い
硬い・強い・荒い

(音作りは荒くなくて緻密なんだけど
印象として荒ぶっていると聞こえるかも。
ロックですからね。。)

その一見「愛と光」のイメージとは真逆の姿が実は「愛」である・・・

というのは、遥か昔に前例があるのです。

 

憤怒相の意味

吉野金峯山寺・蔵王権現  ポスター写真をお借りしました

 

不動明王や蔵王権現。

それは怖い顔して荒ぶっている憤怒相(ふんぬそう)の仏像です。

いわゆる「仏の顔」というのは、弥勒菩薩のようにおだやかでそこはかとなく微笑んでいるもの・・・

そういうイメージに対して

不動明王や蔵王権現は、ものすごい顔して怒っているのです。

不動明王

仏様なのになぜ・・・?

一見そう思います。

しかし、その怒りの表現の奥に「慈悲」があると言われています。

悪いものや、自らの心の魔に対して、恐ろしい気迫で退ける、それもまた「慈悲」なのです。

慈悲とは仏教的な言い方での「愛」の一つの姿です。

 

参考記事

末法の世に必要な力

昔々、修験道の元祖といわれる、役行者(えんのぎょうじゃ)が山中で蔵王権現を感得した時のこと。

はじめは優しいお顔の如来が出現したのだそうです。

しかし役行者は「これでは弱い!」と言ってお断りしたのだそう。

そして何度目かに出てきたのが、憤怒相の蔵王権現。

役行者はその時「これだ!」とピンと来て、そのお姿を桜の木に彫ったのだと言われています。

つまり、混乱の世、ニッコリ優しいだけじゃ届かない人たちもいるということなのです。

魔を斬る強さや、荒ぶる力で生命に喝を入れるような存在を求め、

それだからこそ救われる人がいると、役行者は信じたのです。

 

吉野金峯山寺の蔵王権現は高さ6メートル超えが三体!ご開帳時に行ってみるといいです。

暗さを見切って希望を立ち上げ続ける

私は人間椅子の音世界から、そういう話を思い出しました。

まるで末法の暗い世の中。

その暗さに目をそむけず
むしろあえて目をむいて見切る強さ。

見切ってなお、光を求め続け
希望を立ち上げ続ける強さ。

その底に、いつも深く満ち続ける愛。

 

「フワッと女性性スピリチュアル」
に対して

「ゴリッと男性性スピリチュアル」
とでも言ってみましょうかね。

 

そんな「愛と光」の姿もあるということです。

どちらがいいとか正しいとかじゃなくて、どちらもあり。

それだからこそ、届く人がいるでしょう。

それだからこそ
照らされ、励まされる人が
きっといるでしょう。

 

インタビュー記事から和嶋氏の言葉

昔は割と後ろ向きだったというか、たぶん自分のために曲を書いてたんですよね。でも今は人のために、人に向かって曲を書いている。だから結果的にそういうメッセージになるんじゃないですかね。人に向かって「Death」とは言えないし、やっぱり「Live」って言わなきゃダメなんですよ。

 

元記事はこちら

まとめと教訓

で、この話が、今読んでいる皆さんにとって、どう関係あってどう役立つのか?

ということを、最後に蛇足ですがあえて書いておきましょうか。

 

もしもあなたが、心の奥で

やっぱり愛でしょ
自分だって光を求めてるんだ
自由が!希望が!って
みんなに伝えたいんだ

なんて思っている人だとして。

 

でも、今の自分、現状の自分を考えたら

とてもまだまだそんな境地じゃないとか、クリアリングがまだまだとか、そこまでキレイじゃないとか、そんな立派なこと言えるようなキャリアじゃないとか、自分はそんなガラじゃないとかとかとか・・・

いろいろ出てくることもあるかもしれないけれど

それでもいい!

ってことなんです。

 

ドロドロな人なら

ドロドロの中でも必死に守りたかった「愛」を語れるかもしれない。

 

グダグダしながら彷徨ってる人なら

彷徨いながらも希望を捨てきれずに求めている・・・そんな希望の語り方もあるでしょう。

 

捉われまくりで苦しんできた人なら

捉われまくったこそ身に染みた自由の有難みを、語れるかもしれないでしょう。

 

とてもじゃないけど日の当たるところは歩けねえオイラなんです・・・ってことなら

その日の当たらないところで、それでも消すことのできない光が自分の中にひっそりとあることを知っているしょう。

 

それを出していいのです。

そこにあなたの価値があるのです。

あなたはあなたの姿として
愛と光と自由と希望を
語っていいのです。

その姿だからこそ
伝わる人届く人がきっといます。

はい、それが今日のタイトルであり
結論であり、教訓。


「愛と光」を語るのに

清く明るくなくてもいい

それで大丈夫!

 

人間椅子 最新アルバム「苦楽」
2021年8月発売

 

 

この記事を書いた人

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大塚 あやこ

経営者の認識変容ナビゲーター
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社 代表取締役
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
 
東京藝術大学作曲科卒業。演奏家・作編曲家として約20年、第一線で活動した後、人生の大きな転機を経て心理分野へ転向。2013年に心理カウンセラー/講師として開業し、個人相談、講座、企業研修などを通じてのべ3,000人以上の変容に携わってきた。

悩みや停滞の表面ではなく、その奥にある“無意識の前提”に着目し、根本原因に素早くアクセスする独自メソッド 「ビリーフリセット®」を確立。人がどのような認識で世界を見ているのかを見抜き、その変化を通して、存在と現実の両方を動かしていくアプローチを行っている。

わかりにくい心の構造を論理的に言語化する力と、本質を捉える俯瞰力・洞察力に定評があり、近年は特に経営者・リーダー層から高い支持を集めている。個人セッション、講座、企業研修のほか、後進育成にも力を注いでいる。
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