「稼ぐ」男性性、「心のしっくり」女性性

 

男性の経営者や起業家を見ていると、稼ぐことに対する熱意と集中力がすごいと感じることがある。

 

悪い意味ではなく、ある種の「執着」と呼んでもいいような、突き抜けたエネルギー。

稼ぐ、お金を得るという目的のために、あらゆる頭脳を使い、策を探し続け、行動し続ける。

 

その時に「自分の本当の気持ちはどうか」とか「心がしっくりくるか」は、基本的に問わない。

結果が出るかどうか。目的を達成できるかどうか。

 

むしろ、本当の気持ちだの心のしっくりだの、そんなことを言っていたら進めない。

これは個々の男性の性格の話ではなく、「男性性」という原理の特徴なのだと思う。

 

感情の回路を切る、男性性

男性は感情が苦手だとか、自分の内面と繋がりにくいと言われることがある。

それはまさに、この原理の中で生きてきた結果でもある。

 

感情に立ち止まっていたら、この社会で結果を出すことは難しい。

だから切る。感情の回路を、切る。

スピリチュアル的に言えば、エゴをガンガンぶん回している状態。
これまでの社会は、このエゴの力によって構築されてきた世界だった。

だからこそ、エゴをぶん回せる人がこの世界で勝ち上がり、「成功」を手にする。

これは道理だと思う。

これまでの社会が、男性性原理で動いてきたということは、そういうことだ。

「心がしっくり」の女性性

一方で、女性性という原理は「本当の気持ち」「心がしっくりくること」を最上に求める性質がある。

これがなければ、生きるということそのもの、存在そのものが揺らぐ。

 

だからこそ、男性性原理で動いているビジネスの世界で、感情の回路を切ってエゴをガンガン回して稼ごうとすることに、心が馴染めないということが起こる。

稼ごう稼ごうとするほど、心が軋むような違和感が静かに蓄積していく。

だからこそ逆に、心のスイッチを切ってガンガン稼ぐことに邁進する女性も多い。

 

この矛盾は、個人の問題ではない。

近現代の資本主義経済の限界であり、もっと言えば、ここ数千年続いてきた男性性原理の社会の限界でもあると、私は思っている。

そしてこれから

今のところ、まだその世界は続いている。

けれどもここから、緩やかにシフトしていくだろうと感じている。

健全な男性性と健全な女性性を統合して、より豊かに共生する社会へ。

そうなった時に、私たちのビジネスはどうなるのか。

男性性でガンガン行けていた人はどうなるのか。

違和感を唱える女性性の声を裏切れなかった人はどうなるのか。

 

そして、私はどうするのか。

まだ見えない未来が、少し楽しみではある。

男性性・女性性と社会のありようについて書いたまとめ記事があります。

よろしければこちらもじっくりどうぞ。

 

 

 

この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理カウンセラー/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸大作曲科卒。演奏家・作編曲家として20年間第一線で活動後、燃え尽き体験をきっかけに人生の転機を経て心理カウンセラーに転身。
悩みの根本原因に素早くアクセスする独自メソッド「ビリーフリセット®」を確立。個人相談から企業研修まで幅広く展開し、協会認定カウンセラーを多数輩出。Udemyオンライン講座「はじめての傾聴」は2万名超の受講者を誇る常時ベストセラー。 心の構造を論理的にモデル化する独自アプローチが、ビジネスパーソンから高い支持を得ている。

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