弱さを受容すると、本当に強くなれる

今日は、頑張り屋の皆さんに向けたメッセージです。

いつも全力で走り続けているあなたへ。

「弱さ」を受け入れることで得られる、意外な強さについてお話しします。

頑張り屋さんの隠れた苦しみ

あなたは、これまで懸命に努力を重ね、それなりの成果を出してきたはずです。

しかし、心の奥底では何か物足りなさを感じていませんか?

達成感や満足感が得られず、安心できない日々を過ごしていませんか?

 

頑張り屋さんの多くは、こんな思いを抱えています。

  • まだまだ足りない
  • これでいいと思えない
  • 苦しさを乗り越えようとしているのに、まだ苦しい
  • いつまで頑張ればいいのだろう

しかし、頑張り屋さんは、そんなネガティブな思いを「いやいやいや!」と打ち消し

「苦しいのはまだまだ自分が弱いからだ。そんな弱いことではいけない。克服して強くならなければ!」

と自分をさらに駆り立てて、また頑張り街道に邁進していきます。

 

この先に「もう安心。大丈夫だ」と思えるゴールは来るのでしょうか?

残念ながら、それはNOと言わざるを得ません。

 

なぜなら、こうやって頑張り街道を爆走する人の根底には

「ネガティブ」=「弱さ」である
「弱さ」を克服したら、強くなれる
強くなったら、幸せになれる

というロジックがあるからです。
そして残念ながら、これは根本的な真実ではないからです。

すっかりそう信じてきました。
それは思い込み、信じ込み。
それを「ビリーフ」と言います。

このビリーフこそが、終わらない苦しみを作っている原因だからです。

弱さを受容することで得られる驚くべき変化

実は、弱さを嫌い、切り捨てるのではなく、受容し、自分の一部として統合することで、根本的な変化が起こります。

  1. 心から楽になれる
  2. 本来の、fullでwholeなパワーを使えるようになる
  3. 人間としての器が成長する

「本当の強さとは
弱さを切り捨てることではなく
弱さを知って
受容していることである」

この新たな意識へのシフトが、あなたの心を真に解放します。

リーダーの方であれば、さらに魅力的にステージアップした、真のリーダーへの道となるでしょう。

なぜ弱さの受容が重要なのか?

人間は本来、多様な要素を持っています。

感情も、華やかな蛍光色からくすんだ渋い色、モノトーンまで、実に多様です。

しかし、私たちはそれを「ポジティブ」と「ネガティブ」に二分し、ネガティブな部分を「あってはいけない」と消そうとしてきました。

これでは、本来持っている力の半分しか使えません。

強さと弱さも同様です。

「ネガティブ」は往々にして「弱さ」と同一視されます。

ポジティブは善。強さは善。
ネガティブは悪。弱さは悪。

2つに分けておいて、片方を消そうとする。

「強い=善」「弱い=悪」という概念が、本来多様なはずの自分自身の豊かな可能性を制限してしまっているのです。

 

頑張り屋さんの多くは、「ネガティブ」を「弱さ」と定義し、それと戦う「戦士のマインド」を過剰に磨いてきました。

しかし、リーダーとしての立場になったとき、この傾向が裏目に出ることがあります。

  • 人の苦しみがわからない
  • 人の弱さを許せない
  • 人がついてこない
  • 人が離れていく
  • 人がやめていく

自分が頑張れば頑張るほど、周りが引いていく・・・・

そんな経験をされたことがあるリーダーの方も多いのではないでしょうか。

 

あるいは、子育てをされている方にとっては

お子さんに努力や頑張りばかり求めて、お子さん自身の繊細な感情を受け止められないために

お子さんが心を閉ざしていく・・・といったことも起こりがちです。

 

何よりあなた自身が、自分自身の厳しい基準に追い立てられて、心が休まることがないかもしれません。

こうした事態を避けるためにも、「弱さ切り捨て」から「弱さ受容」へのシフトが必要なのです。

弱さを受容するための5つのステップ

では、どうしたら「弱さ受容」へとシフトしていけるのでしょうか?

ここでは具体的な方法をシンプルにお伝えします。

もっと深く知りたい方はこちらを参照してください

 

 

1.意識化する

自分が何を「弱さ」として嫌ってきたのか、明確に見て意識化する。

たとえば、できないこと、逃げること、寂しさ・・・など

2.視点を転換する:

「弱さ」や「ネガティブ」とされていた要素の「良さ」や「効用」をあえて考えてみる。

たとえば、できないこと=人に任せられること、逃げること=自分の心を守ること、など

3.認める:

その要素が自分にも確かにあったことを、認める。

誰もが乳児・幼児から人生を始めているのですから、弱くなかった人はいません。ネガティブになったことがない人もいません。あるものを「あるなー」と思うだけです。

4.受け入れる:

そんなところがあってもいいと、受容する

別の言い方をすれば赦し、ある種の諦め、降参です。そうしかできなかった自分をゆるしても大丈夫なのです。

5.感情に慣れる:

ネガティブな感情が訪れた時に、すぐにポジティブに転換するのではなく、あえて留まって感じて味わう時間に慣れていく

「慣れる」は実はとても大事です。

まるで、大人になるにつれてワサビやカラシの味にも慣れるように。あるいは、雨の日は雨の風情も楽しめるように。

そんな乙な風味や風情を味わえるようになったら、感性もずいぶん豊かになります。

真のパワーを手に入れる:弱さも強さも統合

ネガティブと言われるものにも、独自の力と可能性があります。

弱さを受容することは、本当の強さになるのです。

 

弱さをわかることは、人間のありのままをわかることです。
弱さに共感し、抱き止めることのできる心を「慈悲」と言います。
慈悲もまた、パワーなのです。
慈悲あるリーダー。
素晴らしくないでしょうか?
片手は、受容する慈悲のパワー。
もう片手は、切り開く勇気のパワー。
両方のパワーを兼ね備えている人こそ、本当にパワフルな人です。

 

あなたの中にも、きっとこのパワーが眠っています。

そんなパワーをあなたの中から呼び出し、今こそ発動させませんか?

次のステージのリーダーシップが始まります。

 

この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理カウンセラー/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸大作曲科卒。演奏家・作編曲家として20年間第一線で活動後、燃え尽き体験をきっかけに人生の転機を経て心理カウンセラーに転身。
悩みの根本原因に素早くアクセスする独自メソッド「ビリーフリセット®」を確立。個人相談から企業研修まで幅広く展開し、協会認定カウンセラーを多数輩出。Udemyオンライン講座「はじめての傾聴」は2万名超の受講者を誇る常時ベストセラー。 心の構造を論理的にモデル化する独自アプローチが、ビジネスパーソンから高い支持を得ている。

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