未来は「なりたい」じゃなくて「なる」と決める

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「なる」「する」と決める

先日「なりたい自分」ということについていろいろ考えてみました。

参考→「なりたい自分」になろうとしなくていい

頭で考えた「なりたい」をめざして「なろう」とがんばらなくても、やりたいと思ったことや、やってうれしいことをやって、ただ自分としていればいいんじゃないかな、というようなことを書きました。

さて、それで次のお題。

じゃあ、未来のことを考えたい時はどうするか?
「なりたい」じゃなくて?

ということですが。

あくまで私の場合ですが、私は「なりたい」ではなく「なる」と思って今までやってきました。

たとえば、プロのミュージシャンに「なりたい」ではなく「なる」。
そう決めたから、そうなりました。

ある時期、それまでのアレンジャーじゃなくて、これからは作曲家に「なる」と決めて、そうなりました。

数年前、音楽療法の大学に行ったり心理の勉強をしていたころから、セラピスト(当時はそう言ってました)開業「したい」ではなく、「する」と決めていたので、しました。

開業したのち、ある時「1年後には予約のとれないカウンセラーになる」と決めて、1年後そうなりました。

1年前、「いずれ鎌倉にも住む」と決めました。
先日、そうなりました。

実はこれ、けっこう実現のためには重要なことなのです。

「そうなる」「そうする」と決めること。

「なりたいなあ、なれるかなあ」じゃなくて。
「なる」んです。

「したいなあ、できたらいいなあ」じゃなくて。
「する」んです。

決めるということは、もう当然そうなるでしょ!って思い込むということですし、
自分は当然そうなる人間だと信じ込むということです。
そうなる人間としてすでに今生きるということです。

それがあってはじめて、未来に向かって自分を動かしていくことができるのだと私は思っています。
というか、未来に向かって自分が動かされていく、と言った方がいいかもしれませんが。

あくまでも、自分が未来を創っているかんじを楽しみたいなら、ね。
流されるかんじを楽しむのもありなので、良い悪いではありませんのでね。

重要なことはまず「決める」

もちろん私も、なんでもかんでも全部決めているわけではありません。

なんとなく「したいなあ、なりたいなあ」という思いをフワッと持っていることもあります。
でも、それだったら所詮その程度の軽いものなのです。
だから、たいして実現しません。
実現しなくても、そんなに切実ではない。
ってことは、それほどたいしたことじゃないのです。

しかし、本当に重要なことはちゃんと決めます。
決める瞬間ていうのは、まるでカチッとスイッチが入るかんじです。

「よし!決めた!!」

ある瞬間、そう決めることができたら、おそらくそれはそうなるんです。

その瞬間から、たぶん意識の奥で自動操縦装置のようなものが起動して、自分の深いところでそこへ向かってプロセスが始まり、そちらへ舵を切っていくのです。

結果が出るのはすぐとは限りません。
もちろん、それなりの時間がかかることも多々あります。
でも、その時間は確かに、もうその軌道上にあるのです。

「なる。決めた!!」

そう決めると、意識はそれに向かって選択と判断を始めます。
それにふさわしい「レベル感・クオリティ感」へ向かって見方がシビアになりますから、自然と必要な知識やスキルはつけていくようになります。

何が必要なのか見えてくるようになるので、それらを得ることに対して貪欲になります。
そこに向かうことを決めていますから、チャレンジすることに対して果敢になります。

チャレンジするから、結果を見て、また軌道を修正しながら、次のステップへと進んでいけるのです。

そうやっているとね、やっぱりだいたい「なって」います。

プロのミュージシャンになる人

以前私は、プロ志望の青年たちが多く集まる音楽学校で、作編曲科の講師をしていたことがありますが、多くの生徒の中でもごく一部、プロになっていく人がいます。

そういう人の何が違うかというと、明らかなのはやっぱりそこなんです。
「自分はプロになる」と決めている。

というか、当然のようにそう思っているから、生徒のうちからすでにプロ意識を持っているんです。

たたずまいも、考えることも、話すことも、すでにミュージシャン然としています。
「ミュージシャンになりたい人」としてじゃなくて、「ミュージシャン」として、そこにいるんですね。

そのつもりだからこそ、「レベル感・クオリティ感」も高いのです。
プロのレベルがどれくらいかはわかっているので、自分がどれくらいそこに追いついていないかもシビアにわかっています。
だからこそ、必死にそこに追いつこうと食らいついて、ガツガツ努力するのです。

だから、ああこの人、なるわな。
というのが、見ててわかります。

で、やっぱり数年後、そうなってます。

もちろん、音楽の場合は元々の資質の要素も大きいので、全てがこのような論で語れるものではありませんが、つまり「そう決めて、そのつもりで日々を生きる」ということが大事、という話です。

なりたいなあ。なれるかなあ。
なれるなら、なれたらいいけどなあ。
と言ってるうちは、絶対なれない。

これはおそらく共通すると思います。

肚(ハラ)で決めて、天に投げる

というわけで、未来を描くなら。

大事なことに関しては
「なりたい」じゃなくて「なる」と決めること。

そうそう、決めるのは「肚(ハラ)」で。
頭じゃないんですよ。

ハラを決める、っていうでしょ。
決めるのは肚のお役目です。

頭は迷うからね。
頭を鎮めて、
肚に聞き、肚に落とし、肚で決める。

そしたら次は、その意思を、天に投げる。
こんどは上です。
天に向かって、未来に向かって
決めたことをボーーン! と投げるのです。

その投げた「意図」という軌道に沿って
自分が動かされていきます。
それを信じて、あとは一瞬一瞬楽しんで選択する。

そんな未来とのつきあい方が、私は好きです。

 

この記事を書いた人

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大塚 あやこ

心理カウンセラー/講師/音楽家
一般社団法人ビリーフリセット協会 代表理事
ビリーフリセット・クリエーションズ株式会社代表取締役
 
東京芸大作曲科卒。演奏家・作編曲家として20年間第一線で活動後、燃え尽き体験をきっかけに人生の転機を経て心理カウンセラーに転身。
悩みの根本原因に素早くアクセスする独自メソッド「ビリーフリセット®」を確立。個人相談から企業研修まで幅広く展開し、協会認定カウンセラーを多数輩出。Udemyオンライン講座「はじめての傾聴」は2万名超の受講者を誇る常時ベストセラー。 心の構造を論理的にモデル化する独自アプローチが、ビジネスパーソンから高い支持を得ている。

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