音楽ブログ・過去記事復活シリーズ
2016年までやっていた別ブログ「大人の音楽レッスン」が、サーバー都合でクラッシュしたため、中の記事を救出してこちらに掲載していきます。
古い記事ですが、当時読んでいなかった皆さんにもぜひ見ていただきたくて、少し加筆修正しながら復活シリーズをコツコツやっていきます。
初日はパーカッション・レコーディング
2016年4月13日に発売したCD
森羅万象(ありとあらゆるもの)〜ピアノで語るゼーガペイン〜
メイキング、その3は
唯一の共演者、パーカッションの茶喜利(チャッキリ)さんとのコラボレーションです。
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今回、基本的にピアノソロですが、1曲だけパーカッションが入っています。
10曲めの「消されるなこの思い」。
元のサウンドトラック盤でも、この曲にはパーカッションが入っているのですが
元を知る方にとっては、「この曲だけオリジナルとずいぶん違う解釈になってるなあ」と感じられたかもしれませんね。
そうなんです。
他の曲はすべて、あらかじめ構成を決めてアレンジしているのに対して、
この10曲めは完全に即興で弾いているというのが、最大の特徴です。
完全即興の展開
即興というのは、その時降りてきたインスピレーションに自分を預けて、感じるままに、手が動くままに音を出していくものです。
私は音楽療法の世界に足を踏み入れてから、こういう即興のおもしろさを知るようになりました。
そして、今回、そういう即興を共にしてみたいと思った方が、パーカッション奏者の茶喜利(チャッキリ)さんです。
茶喜利さんは、いわゆる音楽業界のミュージシャンとはちょっと違う立ち位置にいる方です。
とても一言では言えない経歴の持ち主ですが(詳しくはこちらのサイトへ)
インドの楽聖、ラヴィ・シャンカール一門にインド音楽を学び、神社やお寺の奉納演奏や、世界中の聖地といわれる場所で演奏するなど、「吟遊音楽家」という肩書きがぴったり。
さらに、そのサウンドによって癒しと変容をもたらす全く独自の音楽療法とも言える「マザーノート」という個人セッションも行うなど、音楽家でありヒーラー(癒し手)である方です。
はるか古代、音楽というものは宇宙とつながる神事でありました。
茶喜利さんのあり方は、そんな古代の音楽のあり方の原点のようなものを、今に体現しているように思えてなりません。
太鼓のみならずいろんな楽器をあやつり、歌声もすばらしいのですが、彼の音楽はすべてが即興です。
その場のエネルギーにアクセスし、深く大きい次元から音を呼び出してくるようなところがあります。
そういう音楽のあり方に、現在の私は共感するものがあります。
一発勝負のライブ録音
今回私にとって、本格的復帰第1作ともいえるようなこのアルバムで、私はそんな彼と共に音を出す時を持ってみたいと願いました。
そこで、この「消されるなこの思い」という曲を即興で展開してみようと思ったわけです。
というわけで、場所は都内トップクラスのプロユース・スタジオ、麻布台のサウンドシティ。
実はこれがレコーディング初日の1曲めだったのです。
ここで、一発勝負のライブ録音。
お互い楽譜なし、段取りなしで音を出した結果があのトラックです。
結果としてまるで作ったかのような(笑)ドラマティックな展開になりました。
そして、もう2度と、ああいう演奏にはならないでしょう。
まさに一期一会。
元々この「消されるなこの思い」という曲は、アニメ「ゼーガペイン」の中でも、特に胸がつまるような熱く切ないシーンで使われています。
あのシーンがもたらす切迫感と、なんともいえない深い切なさを伴う後味。
今回の演奏でも、より増幅した解釈で表現することができたのではないかと、自分では感じています。
深く内側に入り、大きなものとつながって音を出す茶喜利さんのエネルギーに支えられての、レコーディングの幕開けとなりました。
この後から、その他の曲のソロ演奏を録音していくわけですが、この録音が初日1曲めであったことは、私にとってはとても意味深いことであったように思われます。
茶喜利さん、ありがとうございました!
メイキング・シリーズ、次回→ メイキング4・レッスンと調律
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